落ち着きます。


昨日は取り乱しました。
ここしばらくナイーヴ(笑)になっていたんですが
追い討ちを掛けるかのように事件が。
もう110番もかけ慣れてしまった。
書いてすっきりしたいので書きます。
もう黙っていると体に悪いので。
読んで不快になられても責任取れないので、
楽しい気分になりたい方は以下ご遠慮ください。
勢いで書くので脈絡も糞もありません。
面倒くさいのでフィクションということにしときます。






みんな馬鹿だった。
虚勢を張って、結局は暴力しか振るえなかったあの男も
初めから見る目の無かった可哀想な母も
一歩引いて黙っているのが正しいと思っていた自分も。
半分眠っていた私の耳に話し声が届いたとき、
既に状況は切迫していたように思う。
あの男と母が互いを罵倒しあう声と、
物騒な物音。
首を絞められている、と思ったときに部屋を飛び出した。
ドアを開けて二人につめよった。
母はベッドの端に仰向けに転がって、
あの男は少し離れて座りこちらを見ていた。
なぜ、なぜまた連れてきたのか。
母はそこまで考えなしだったのか。
ならば私が言うしかない。そう思った。
「帰れ。今すぐ帰れよ!もう二度とこの家に来るなっ」
自分の口から出る声は思うよりもずっと貧弱で、
あの男は酔った顔で胡乱げにこちらを見やりながら
わかったわかったと心底どうでもよさそうに答えていた。
私がなおも食い下がると不快そうに少し声を張り上げてた。
不快なのは、こちらだ。
この家は私と、私の家族の家だ。
こんな恥知らずの、汚らわしい屑に一秒たりとも踏み込ませたくない。
母が起き上がり、
自分が帰らせるからと私を部屋から出そうとした。
冗談じゃない。
私が踏み込まなければ母は殺されていてもおかしくなかった。
確かに、私がいたところで太刀打ちできないかもしれない。
あの醜悪な男には。
けれど。
話の断片ばかり届いてくる自分の部屋で、
母が殺される声を黙って聞いているなんて出来ない。
そんなことは、出来ない。
嫌だ。嫌だいやだいやだ!!!
どういう流れだったのか、
再び母とあの男が揉み合いになった。
力でかなうわけが無い。
酔っているからか、それとも余程我慢ならない何かがあったのか、
あの男は容赦なく母を殴り、押さえつけて首を極めていた。
このままでは本当に殺されてしまう。
私は、男の頭に右の拳を振り下ろし、
首に腕を回して引き剥がそうとした。
最初はなんとも思わないのかそのまま母への攻撃を続けていた男が、
邪魔になったのか苦しくなったのかしらないがこちらへ矛先へ向けた。
何してやがるんだ、お前うざいんだよ、
そんなようなことを口走っていた気がする。
私は掴み掛かられて転がされたと思う。必死だったから思い出せない。
私に手を出したのを見て母は激昂した。
子供に手を出しやがったな、殺してやる、くらいなことは普通に言っていたと思う。
男は私をさっさと離しまた母と組み合い始めた。
もう駄目だ。もう嫌だ。
「うわあーーっ、あー、あーっ、やあぁーー…」
よくわからないが自分の意思を半ば無視して大声が出た。涙も出た。
深夜1時過ぎくらいだったか、
近所迷惑もいいところだなとほんの少し、考えた。それどころじゃない。
私の悲鳴が聞こえたのか妹も部屋に入ってきた。
そのときは母が男の上に馬乗りになり首を絞めていたと思う。
妹は状況がよくわからなかったらしく、
ともかく二人を引き剥がそうと躍起になっていた。
今、離したら、男は母も私も、妹にすら攻撃をするだろう。
私はひどく気が昂ぶっていた。
「止めるんじゃない、そんな男!」
よく考えれば男の力ならいくらでも反撃できるわけで、
ここで母が手を離さずとも関係なかったっと思う。
でも私は怒りと憎しみとも手伝い、
このまま男が死ねばいいと思った。
本気で、今この場で、男が死ぬことを願っていた。
それから後も、一度は離れた二人は、
暴言を吐いたりがきっかけで何度も揉み合った。
私と妹が二人がかりで押さえても、男には効かなかった。
格闘技の関節技のように母を足で押さえ込み、
腹に思い切り、利き手で、拳を叩き込んでいる場面や
髪の毛を掴んで引き倒している場面や、
今はもう断片しか思い出せない。
私は興奮していたし、とにかく危険だと感じていた。
首に腕だか足だかを回したまま攻撃を加えていたときには、
このままだと首が折れて死んでしまうと思ったのは覚えている。
とにかく私も妹も必死で男を引き剥がした。
母が平手、か手の甲か、とにかく拳を握ってはいなかったが、
男の顔を叩いたら、
力が強かったのか当たり所なのかはわからないが
見事なくらい男の口が切れて血があふれた。
母の背中に血が垂れた。
血を見てまた激昂した男は母を投げ飛ばした。
母の腹を男が殴ったのはこの時だったろうか。
時系列があまり定かでない。
母が男の急所を握り締めて男が悲鳴をあげた。
私は後ろから男の首を締めて押さえつけた。
引き剥がそうとした男の手を母は思い切り噛んでいたようで
くっきり歯型の形に血が滲んだ手を見ていい気味だと思った。
あのまま急所を引きちぎってやればよかったんだ。
それから少ししてひとまず状況が落ち着き、
その間に私は二人に了解を取って警察を呼んだ。
パトカーが来るまでにまた揉み合いになったらどうしよう。
けれど妹の存在はなかなか大きかったようで、
二人ともすぐに掴みかからん勢いではあったけれど
それ以上暴力には発展しなかった。
私は、怒りと興奮とで足が震えていた。
言葉を発する度に涙も出た。
声が調節できずにいちいち大声になって、
しまいには結局わけのわからない悲鳴になってしまう。
警察が来て、先に男が警察署に向かうことになった。
お互いの主張を聞くため別々に連れて行けと、
二人の希望だった。
財布が見つからないと男がわめいた。
おまえらが盗ったんだろう、とか見当違いの暴言を吐かれた。
酩酊して自分でどこかへ置き忘れたに違いないのに。
しかもおまえ「ら」ときたもんで、
母に対してはともかく
私や妹には優しげにしていた今まではやはり嘘だったんだなと
わかってはいたけれどわざわざ見せ付けられたようで
心底、軽蔑した。
結局そこらにあったらしい財布を持って男は出て行った。
もう一台のパトカーを待つ間、
母は私に男の携帯電話の半分を渡した。
「証拠」がこれに入っているから、と。
割られた携帯電話の画面じゃない方を私はパソコンに繋いだ。
この携帯電話がそもそもの発端だったらしいが私にはわからない。
ドライバを落としていろいろといじっている間に
パトカーが着いたようで現場検証をしていた。
(結局、データは移すことが出来ず残念だった。)
ある程度状況を聞いて母も警察署へ向かった。


母が帰ってきたのは朝の6時過ぎだったろうか。
少し話をして母はリビングで横になった。
私はまだ気が昂ぶっていて眠れそうに無いと思ったけれど、
母が寝なというので7時半くらいに部屋に戻った。
眠れないと思ったけれど意外と疲れが大きかったのか
私はすぐに寝付いたと思う。
何度か母が部屋に声をかけに来た。
結局、母は肋骨を2本折り、
腕は骨折こそしていないものの大きく腫れ上がって、
夕方になって指もひどく痛み出したとかで
また明日病院へ行くそうだ。
男との間に金銭的な問題もあったため
これから民事で訴訟を起こすことになると思う。
怪我が酷いので刑事事件にはならないんだろうか、
そのへんは私はよくわからないけれど
とにかく母は引き下がるつもりは無いそうだ。
男は警察に、私たち家族には近づかないよう言われたらしいが
あの屑がこれから何をしでかすかわかったものではない。
次に何かあったら私は迷わずあの男を殺すだろうと思う。
頭の中で何度もあの男に包丁を突き刺した。
もしも凶器を取りに行くことができなかった時は
私は自分の伸ばした爪であの男の目を潰してやる。
腕力で勝てないのなら弱点を突くしかない。
きっとあの男の眼球を潰すおぞましい感触を
私は一生忘れることはできないだろう。
それでも、今度何かあったときには迷っている暇は無い。
世間に理解されなくても、マスコミが面白く騒ぎ立てても。
私は自分の平和のためならなんだってするだろう。
出来るなら法の下にあの男が裁かれることを望んではいるけれど。