殺戮に至る病


乾いーたそーらに〜つづくー坂道〜♪


さて。
現代の日本に於いて、人々は心身のどこかしらに病を抱えているものですね。
平日の朝早くから、大学病院は老若男女で溢れ返っておりました。
私は月末に控えた手術のための検査を受けに赴いたわけですが、
広い院内をたらい回しにされるのもなかなか楽しいものですね。主に人間観察が。
入院中はどの程度自由に歩きまわれるのかわかりませんが、
元気があれば色々と探検してネタを拾って来たい所存。
ただ口内の手術のため、食事が出来ないかも=点滴?ということを考えると、
あまりうろうろできないやもしれません。
美味しいものを買い食いしたりもできないのかな。
神戸屋のパンが食べられるカフェとか院内に入ってるのに。残念だ。


殺戮にいたる病』というのは我孫子武丸氏のホラー小説のタイトルであり、
その中で主人公が殺人を行う際に聴いている歌が岡村孝子の『夢をあきらめないで』です。
この本を読んだきっかけは南条あやでした。
日記の中で彼女が、『夢をあきらめないで』を聴く度にこの小説を思い出す、
というようなことを書いていて。
思えば、南条あやに影響されて手を出したものって少なくない。
今回入院にあたって「ネタ集めるぜうひひ」なんて余裕ぶっこいていられるのも、
やはり彼女の入院日記が面白かったからなのであり。


死んだ人が帰ってくることは無いし、
現代では大抵の人が病院で生まれて死ぬわけで、
命が管理されているから見えない本質もあれば、
医療の進歩で守られている明日もある。
病院って不思議なとこだなぁ。
今日、臓器提供意思表示カードをもらって帰ってきた。
きちんと書いて持ち歩くようにしようっと。
生きたくても生きられない人がいるのはとても悲しいこと。
でもそれを理由に自殺を責める人がいるのもとても悲しいこと。
使えば使うだけ脳味噌は鍛えられる。
夜の長い季節は、眠れるまでずっとずっと考えよう。
もう会えない人のこと。
迎えるはずだった明日のこと。
夏に見た虹のこと。
足りない言葉を補える日まで、いくらでも。