難しい話。


人の書く文に感化されやすい。
人の数だけ価値観があって、
僕は自分のそれに揺らぎ無い自信を持っている、つもりです。
人の意見を無理矢理にでも
説き伏せるだけの論述(なんて大仰なものではないけれど)を、
持っていると思っています。
どんな相手であろうと相対して言葉を交わす時、
僕はそれに対する答えを幾通りも考えていて、
それぞれの答えから派生する相手の答えすら計算している。
だけれど。
文として記されたものは変わらない。
説き伏せることは出来ない。
それは一方的に僕の中に入ってくるだけで、
僕はそれを咀嚼し消化していくだけで吐き出すことが出来ない。
こんなにも簡単に、揺らいでしまう。


本当の愛とは、相手が一人で生きてゆけるようにすること、だそうです。
どこかの偉い人の言葉だかなんだか。忘れましたが。
それは確かにそうなのだと思います。
何度も考えて、そうなのだろうなぁと思うようになりました。
けれど僕は、そんな愛を持ち得ることは無いだろうと思っています。
僕にとっての愛の最上級は「殺してしまいたい」ということ。
相手を思う気持ちの大きさを、
遥かに凌駕してしまう傲慢で恐ろしい感情。
たとえ命を掛けてでも守りたいと、そう思うことは出来る。
けれどそれは、何があろうと、そう、自分が死のうと、
手放す事など絶対にしないという気持ちと同義。
僕は、本当に人を愛することなど出来ない。


大抵の人はそうでしょうか。
相手を尊重して人を愛するなんて、
そんな美しい感情を人間が持てるでしょうか。
人はそんなに綺麗な生き物なの?
屈折している。
僕は、もっと素直に育ちたかった。
…真面目に言ってますけど嘲笑を禁じえない発言です、ね(苦笑