器用不器用


僕の周りの人は、大概僕を器用な方だと思っている、と思う。
どちらかと言えば。
最近なんでも褒められるので辟易している。
名前を書けば「綺麗な字!」
落書きしてれば「カッコイイ絵!」
ピアノを弾けば「上手な演奏!」って。
僕は、それぞれでもっと自分より凄い人が友人達にいるから、
お世辞も大概にしないと馬鹿にされてるみたいだなーと苦笑する。
でもまぁ自分より上ならみんな凄いよ、と思う。
僕から見ると吹奏楽の出来る人はみんな尊敬に値するし、
文章が書ける人や曲の作れる人もそうだ。
余程でなければ無条件で褒めたくなる。
そんなもんかもしれない。


昔、完璧主義で頭のとても堅かった僕は(今でも割合そうだけれど)、
「頭が良い」と褒められるのが嫌いだった。
たかが1つの学校の1番になったくらいで舞い上がりたくなかった。
学校の数だけ1番があるわけで、
そんなことは大したことではないと思った。
日本中での順位ならどうだろう。
世界中では?
そう考えると別に、僕程度の「頭の良さ」なんてカスみたいなものだと。
学校なんて小さい世界じゃなくて、
もっともっと広い範囲で頂点に立てるだけの能力が無ければ、
そんな力は誇れるようなものじゃないと信じていた。
だから、小さい世界での褒め言葉は屈辱に近かった。
勿体のない話だ。


なんの話だったっけ。そうだ、器用不器用。
人を引っ張るのが好きなわけではないけれど、
引っ張られるのが嫌なので前に立つことが多かった。
何かと、目立ったかもしれない。
失敗するのは恥ずかしいから出来るだけ上手く見せたかった。
ハッタリばかり得意だから本当に上手いと思われていたのかも。
ということで器用と思われがちだったりするけれど、
自分ではあまりそう思えなかったりしている。
手先は器用ですけどね。


音楽を聴きながら勉強が出来ない。
どちらかがなおざりになってしまう。
どっちも適当でいいときは構わないのだけれど、
真剣に勉強しようと思ったら無音でないと駄目だ。
「〜しながら」というのが、他の場面でも出来ない気がする。
考えるばかりが先行して手が動かない。
あまり色々抱えすぎると爆発してしまうので、
仕方ないから最初は考えるだけにする。
それで全部、紙に書き出す。
優先順位を決める。
それから、ひとつずつ手をつける。
丁寧だと言われれば聞こえもいいが、
正直、時間が掛かるだけで、第一ダサい。
なんでもテキパキ出来る人も世の中にはいて、
自分の脳味噌はどうもそう出来ていないらしいと思うと、
なんともいえず苦い思いをする。
周りは僕を「テキパキ出来る人」に見ているから、余計に。
僕だってそうできたらよかったですよ、本当!


昔は出来たような気がしなくもないんだけどなぁ、テキパキ。
こどもの仕事のほうが簡単だったんだろうか。
でも馬鹿に出来ないよね、小学生の日常だってさ。
当時は裏で酷い事ばかりしてたから(今もか?)、
動いてるフリしてパシリ動かしてただけなのかも。
今はとりあえず自分でやるだけ成長した、かな?
人を動かす力もまた必要ですけどね。


そんなこんなで(どんな?)ピアノを任された。
弦楽部でこの前ちょろっと弾いていただけなのに…
僕は弦楽部ではヴァイオリンがやりたくて、
それが駄目ならクラシックギターに戻るつもりで、
なのにピアノ!嗚呼、一度挫折してやめた楽器を。
でも断れない(笑
部としてじゃなく、半分は個人的なお付き合いですから。
弦楽との2重奏。歌も入るのかな?みたいな。
最近なんかあちこちから誘いが入る。
生徒会では委員長振られてるし。
求められるのは好きだけれど、
どうも力量が追いついて無い気がする。
ピアノ、練習しないとなぁ。
詞も書かなきゃ。
この前もそんなこと言ってたけれど。
またレポート溜まってるし。
学習しないヤツ…(いろんな意味で
がんばりまーす!


(どうでもいいんだけど、「なおざり」と「おざなり」の意味を調べた。
使い分けを学んだ。どっちかが間違いなのかと思ってた…恥晒し!)