手を伸ばす


長い夢を見ていた
ぼんやりとして
けれどどこかリアルな
終わらない夢を見ていた


おいていかないで、
手を伸ばすけれど
さらさらと
風にほどけるように


大事なものに
気付けずに


忘れないと誓う
いつかは破られる約束も
今はまだ守っていたいんだ、
どうしても
まだ醒めないで


長い夢を終える
目を醒ましても
この手の中に
忘れ得ない長い夢


(8/25)