moonbow


纏う濡れた空気
雨のにおい
月灯りに架かる虹
夢よりも果敢ないまぼろし
玲瓏と響く歌


刻んで。
太古の河のように


爪痕は疼くばかりで
忘れられない
思い出せない
空にとけた身体、
倒れ臥した魂、
終わりは幸福か否か。


薄らいで
夜空へ還る
月灯りに架かる虹
願いごとは尽きない
けれど何も祈れない
もう、君は。
いとしいきみは。



(虹。rainbow. また夏がくる。)