秋色

セピアに 色付いた
窓越しの風景を
思い遣る 横顔に


移ろい 追い越して
取り残されるのは
悲しい ですか?


届かない 問い


取り留めの無い
ただ舞い 落ちるだけの
葉をこの手に掴もうと


伸ばした 指先を
するり摺り抜けて
振り返り 仰ぎ見る


雲が流れてゆく


茜色 突き抜けて
誘う甘い香り
そっと 振り払う


瞳を閉じた儘。