call


伸ばしかけた手を下ろした
気付かれないよう 音を立てずに
どうか知らないでいて
君の首筋に触れそうな僕を


助けを求めるなんて
赦される筈も無くて
なら一層、消してしまえと
その息の根を止める景色を夢に見た


名前を呼んで
この手を引いて
泣き出しそうな空さえ
無理矢理に引き裂いて、笑って


今日も想うだけで
手も伸ばせないだけで
いつまでも囚われるのに
それすら心地良いなんて、


毒されているようで
愛されているようで。